人生は一度だけ

一度だけの人生を思い切り楽しむために。

東海道五十三次徒歩の旅 3日目(藤沢〜平塚〜小田原)

3日目は藤沢からスタート。
 
朝起きたら腰に違和感が。どうやらリュックの背当をずっと押し付けられていたことで傷んでしまったようだ。擦れたわけではないので、荷物の重さが良くないのだろう。
この際なので、壊れてしまったレンズを中心に、荷物をリストラすることにした。とは言っても不要なものはそれほどないため、ヘッドランプ用の電池を削ったり、緊急用のトイレットペーパーの厚みを半分ほどにしたり、レインウェアを入れていたビニールケースを外したりなどで軽量化を行う。
改めてリュックを背負ってみると明らかに少し軽くなっている。これでなんとかなりそうだ。
 
ちなみにリストラした物品はコンビニから自宅へ送った。レンズは帰ったら修理に出さないとなぁ…。
 
9時前にホテルを出発する。
今日は小田原が目的地にしようと決めたので、まずは小田急江ノ島線沿いを西に向かって進む。いい雰囲気で気分も良い。
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その後、線路から離れてみたが、特に何も無い道が続きコンビニも見つからない。
空腹を感じてきていたので、藤沢の駅前で何か食べてくれば良かったなぁと思っていたら、通りがかったスーパーにイートインコーナーがあったので弁当を買って食べる。
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南西に向かって30分ほど歩くと鵠沼海岸駅近くに着いた。やはり海が近いのか、サーフボードを持った人をちらほら見かけるようになる。
 
さらに10分ほど歩くと…
 
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海に出た!
 
この旅ではじめての海なのでなんだか感動してしまい、カメラを取り出してあちこちパシャパシャと撮る。
海岸にいる人たちはいかにも湘南といった風情で、皆のんびりと走ったりサーフィンを楽しんでいる。こういう生活もいいなと思う。
 
せっかくなので、地元の人に混じってひたすら海岸を歩き続けてみる。かなり歩いたなと思う頃、いつの間にか茅ヶ崎市に入っていた。
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海岸を歩き続けたせいか、靴に砂が入ってしまった。デッキがあったので休憩ついでに腰を下ろし、靴を脱いで砂を出す。 
昼が近づきに連れ、徐々に陽射しが強くなり暑くなってきている。上着を脱いでリュックにしまうと、真心ブラザーズの「endless summer nude」を流した。
この曲が終わるまで海を見ていたくなったのだ。
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やがて砂浜が終わると漁港っぽくなり、そのうち海に続く大きな川に行き当たった。海岸沿いを行けるのはここまでのようなので、少し戻って西湘バイパスに行き、湘南大橋を渡る。
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その後は西湘バイパスを歩き続けた。延々と店も何も無い道が続き、そのうち喉の渇きを覚えた。手持ちの飲み物がもうとっくになくなっていたうえに、陽射しの強さがかなりのものになっていたので焦るが、どうしようもないので進み続ける。
 
平塚にかなり近づいたとき、これまで何もなかった西湘バイパス沿いにデニーズを見つけ、飛び込むように入る。
 
タンパク質を補充したかったのでビーフシチューを頼む。店を出る前に水を6杯くらい飲んだが、セルフではないので都度都度頼むことになりちょっと恥ずかしかった。
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西湘バイパスから歩道がなくなったため国道1号線へ移る。道の途中でチェリオの自販機を見つけたので買ってみる。
 
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このわざとらしいメロン味!
という孤独のグルメのネタをやりたくて買ってしまったが、正直なところチェリオの味が苦手なので、その後かなり苦労して飲むハメになった。
 
その後は取り立てて何もなく歩き続けた。
歩いている途中で見つけた史跡などはカメラに収めてはいたが、正直なところ特別な印象を受けるようなものはない。
 
すでに時間は16時近くになっており、午前中に海岸を歩いたのが祟ったのか、足はすでに棒のようで、はやく歩き詰めから解放されたいという思いばかりになっていた。
そんなとき、今日の夜に宿泊しようと思っていた健康ランドの看板が現れ「目的地まで12km」と書いてあった。
 
もう体力は限界なのに、あと3時間以上はかかろうかという現実を数字て見せられた途端、肩の力が抜け、近くにあったコンビニの駐車場に座り込んでしまった。
 
そのときだった。
すぐ近くで交通事故が起こっていた。怪我人はいないようだが、道路のど真ん中には大破した軽自動車があった。
 
何故だろう。住民でもない自分がそこにいてはいけないような気がする。
 
そんな気持ちが湧き上がり、立ち上がり進むことにした。
 
旧東海道に入ったり、また西湘バイパスとの合流を経るなど道の流れに合わせて歩き続けていたが、やがて残り5キロを残した場所で力尽きた。
 
足を動かすことをやめ、西湘バイパスの下をもぞもぞと海に出て座り込み、夕暮れの海をずっと見ていた。
 
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波打ち際ではちらほらとカップルや親子連れがはしゃいでいたが、やがて陽が暮れると皆いなくなっていった。
 
そこでふと我に帰る。
 
そうだ、彼らには帰る場所があるが自分には無いのだ。何はなくとも宿にたどり着かなくては。
 
すでに18時を過ぎ、辺りは暗くなっていた。道を選ぶ余裕もなく、GoogleMapで調べた最短ルートをゾンビのように歩き続ける。正直、1日経ったいまではこの時をあまりよく覚えていない。
 
が、小田原の街に到着したのは確かである。
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精神的にも肉体的にも疲労しきっており、すぐそこにあった定食屋で夕食を食べ、街を散策することもなく今日の宿である健康ランドに入った。
 
本日のリザルト。
 
経過時間: 10:00:01
移動距離: 33.79km
歩数: 52146
 
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