東海道五十三次徒歩の旅 8日目(静岡〜藤枝)
10月19日
7:00
起床。目覚ましとかなくても自然に目がさめるようになってきている。ホテルの朝食バイキングで、道中不足しがちな野菜とフルーツを中心にガッツリ食べる。
食べ終わったあとは腹が落ち着くまでしばしベッドに突っ伏す。
8:30
少しでも疲労対策をと、また荷物をリストラして軽量化することにした。
今後も好天が続くようなので、思い切って上着のパーカーをリストラする。寒くなってきたらレインウェアを着れば良いだろう。
9時過ぎにホテルを出て出発した。リュックを背負ったときに感じる重さがかなり変わった気がする。
リストラした荷物を送ろうとしてセブンイレブンに行ったら、荷物を送りたいと言ったら店員がやたら怪訝な顔でこちらを見てきて、話してもまったく要領を得ないうえに、「何か包む紙とかないですか？」と聞いたら即答で『無い』と答えるような非協力的な態度。
イラっときて店を出る。
その後、駿府城を見てから安倍川に向かう。
10:00
安倍川橋の手前にある店で安倍川餅を買うことにする。元祖だという店で買おうとしたら1人前の持ち帰り用が無かったので、隣の店で買う。
店主のおじいさんは耳が遠いのかコミュニケーションに難儀したが、親切そうな人だった。
こしあんとつぷあん、きな粉の餅が1つずつ入っているのにした。後でおやつにしよう。
10:50
国道1号線に合流したところで、工事が行われていたのだが、そこの交通整理のおじさんに不意に『よろしかったらどうぞ』と言われる。
え！？と視線を向けるが、そこにはまだ開店していない理髪店があるだけだった。ここに入って欲しいとかでは…無いだろうなぁ。
首をかしげつつ歩き出すと、他の交通整理の人が来て、臨時歩道を歩けと怒られる。
さっきのよろしかったら〜もそういうことらしい。
丁寧すぎてかえってわかりづらくなっている、ありがた迷惑な話だった。
11:30
ちょうど昼も近いので、東海道中膝栗毛にも出てくる歴史のあるお店「丁子屋」でとろろ汁をいただくことにする。
この店までは観光客的な人はまったく見かけなかったのだが、店の周囲にはリタイアして旅行してます、的な人たちがやたらに集まっており、店に入ると、いったいどこからこんなに集まってきたかと思うほど混んでいた。
まあ、車で来たんだろうけど。
とろろ汁は自然薯を使っておりすごく濃厚。ちょっと値段はお高めだけど、まぁ歴史の重みというやつでしょうがないのだろうか。
12:25
丁子屋を超えると、景色がだいぶ山っぽくなってきた。
途中、同じく藤枝まで徒歩で行くと思われる人に追い越された。やたら健脚な人でかなりの速さで遠ざかっていき、その後出会うことはなかった。
30分ほど歩くと道の駅があったので休憩を取る。
この先は宇都谷村という難所のようだ。ウツはこの辺りの方言でけもの道を意味するらしく、またギリギリ道と言えるといった自然道が出てくるのかと身構えながら進む。
が、途中にあった明治のトンネルという名所を通ると今は山道をショートカットできるようで、そこまでにちょっとした登り坂があったくらいで、結果的にはそれほど苦労は感じずに峠を越えた。
明治のトンネルはその名の通り明治時代に作られたトンネルで、中は照明がついているものの暗く、少しぞわぞわしながら潜った。
トンネルの長さはそれほどでもなく、しばし歩いているとトンネルは終わり、下り坂に出た。
14:00
岡部宿に到着。
バス停のベンチに座り休憩。買っておいた餅を食べる。
しかし、ちょっと前にとろろ汁を食べているせいかすぐお腹いっぱいになってしまい、きな粉餅は残して宿で食べることになる。
16:30
その後は特に何事もなく、淡々と歩き続けて藤枝駅へ到着。
足の痛みはまだ続いているものの、この日は宇都谷のあたりが予想よりもスムーズに進めたおかげで多少余力を残して到達できた。
20:00
今日泊まる宿ではサービスで夜にカレーが出る。
5杯くらいは食べてやろう、うおぉン 俺は人間火力発電所だ、なんてことを考えていたが、「一人一杯まで」と書いてあり意気消沈。がーんだな。
コロッケもあった
